子連れプエルトリコ
先日マイアミについて書いたので、今日はクリスマスに行ったプエルトリコについて。
まずプエルトリコって、あんまり今まで意識したことなかったけど、ビザの関係でアメリカ国内にいなきゃいけない、けどあったかいところ行きたい、一言でいうとカンクン(メキシコ)みたいなリゾート行きたい!と思ってたどり着いたのがここだった。政治的にはアメリカ国内、と言い過ぎると難しいところだけれども、入国審査なく入れるというスムーズさが旅行者には嬉しい。
ハーバードの同級生にプエルトリコ出身の人がいたので、その人に現地情報聞きつつ(これが全部正確じゃなかったのは彼女の愛嬌、、、(笑))、ネットを駆使して調べるも、英語でも日本語でもほとんど有益な情報がない。プエルトリコは、スペイン語で検索しないといけないらしい。わざわざ日本から「地球の歩き方」を送ってもらったのだが、プエルトリコはたった数ページ。やることあんまりないのかな。世界遺産なんだけど。まぁそれならそれでいっか、リゾートだし!
宿泊先は、大きなプールと子ども用プールのあるシェラトンにした。よくわからないときは、ホテルのブランド名に頼るしかない。
まず事件その①。
真冬のシカゴから真夏のプエルトリコに行ったので、ビーサンなどはビニール袋に入れてスーツケースに入れていた。夫がホテルに到着してスーツケースを開け閉めしているうちに、スーツケースのチャックにビニール袋が絡まってしまった。
開かなくなったスーツケース。
力自慢の筋肉夫。
夫が力まかせにスーツのファスナーをこじ開けると、絡まっていたビニールがさらに凝縮されて塊になった。ある程度開いたので中身は取り出せるようになったが、塊になってびくともしないビニールにより、もうスーツケースを閉めることができない。
ネットで検索すると、「逆方向に引っ張ってみる」「生地をゆっくり引っ張る」などと出てくるが、びくともしないし、絡まっているのは生地ではなくビニール。ライターで温めるというのがあったが、持っていないので部屋のドライヤーでやってみるも、ファスナーをつかんでいる手が熱くなるだけで効果なし。
そこで、ホテルに備え付けであったソーイングセットから針を取り出し、地道に、カスのようなビニールを少しずつただただ掻き出すことに。原因はそこにあるからね。夫は気になるのか、息子がまだお昼ご飯を食べている途中なのに、自分はさっさと食べ終わって部屋に戻り、チクチクビニールをつついていた。
滞在期間中4日間、夫は暇を見つけてはビニールのカスを掻き出し、ついにファスナーが動いて無事スーツケースの開け閉めができるようになった。筋肉はいらなかった(笑)。いじくりすぎて、ファスナーを支える両脇の布地部分が完全にのびきってしまったが、今のところ、まだそのスーツケースは現役だ。
事件その②
プエルトリコからマイアミに移動するため、プエルトリコの飛行場にホテルから向かったときの話。
子連れあるあるだが、予定よりも出遅れ、急げーー!となっていたところ、チェックアウトをしようにも、担当者は一人で先客がいる。その先客、目的は不明だが、どうやら支払いを現金でしており、しかも紙幣ではなく全てコインで払っていた。プエルトリコもアメリカのドルが通貨なのだが、紙幣ならまだしもコインで支払うなんてまず見たことないし、そもそも普通クレジットカードだ。そして、わりとご高齢の方だったと思うのだが、ご丁寧にポケットからコインを一枚、一枚、と出すのだ。早くしてくれーーーーー!!せめてポケットからまとめて出してくれ!!
ようやく我が家の番になり、こちらはたった30秒でチェックアウトは終わって、Uberを呼んで乗り込む。飛行場へ向かう。Uberを降りる。航空会社でチェックインする。チェックイン番号は、、、
、、、!?
携帯がない。携帯がない。携帯がない。
Uberに忘れてきたのだ。パニックになった私は言葉を失う。本当に困ると、騒げないものです。静かに、ショックに打ちのめされる私。
もう一つ、会社用携帯も持っていたので、Uberの運転手にコンタクトをとろうと、ネットからUberのアカウントに入ろうとしたら、セキュリティがかかっており、暗証番号が私の私用携帯に送られる。だから、その私用携帯がないから外からアクセスしているんですけど!
忘れたのが私用携帯で、会社携帯じゃなくてよかったと思えば前向きになれるかと思い、とりあえず「最悪の事態ではない」と声に出して言ってみる。
はっと、GmailにUberの領収書があるはずだと思い出し、とGoogleからアクセス。が、そも電子領収書もアプリと連動しているので、アプリがインストールされていない携帯上でクリックしても、ネット上でログインしないと情報にアクセスできない。振り出しに戻る。
すると夫。「その会社携帯から(私用携帯に)電話かけてみれば?」
おぉぉぉぉ!ロックがかかっていても、電話は確か出られるはずだ。マナーモードになってるから気づかれないかもしれないけど、、、
ワンコール。ツーコール。スリーコール。
お願い、気づいて!気づいて!!気づいてくれーーーーーー!
Hello?
出た!!やった!!!
ん?
なんで女の人の声?Uberの運転手は男性だった。
どうやらUberの運転手は英語が話せないらしく、代わりに次の乗客だった彼女が電話に出てくれたそうだ。やはりプエルトリコはスペイン語圏。けれど観光地。英語は共通語。ありがとう。ありがとう。
しかも、彼女もちょうど飛行場に向かっているという。私たちがいるところに寄ってくれるとのこと。あぁ助かった。ありがとう。
無事携帯を受け取って搭乗したときには、もともと時間ギリギリだったのが超ギリギリになっていた。何とか間にあった。飛行機乗る前に息子をトイレに連れて行けなかったけど、いいのいいの。携帯、帰ってきてくれてありがとう。親切な人、ありがとう。Uberの運転手さん、ありがとう。
乗った飛行機は今までになく荒い運転で、マイアミに着陸したときには車体が数回飛び跳ねた。夫はすっかり酔ってしまった。息子は怖がって言葉を失っていた。私は一人、携帯を撫でつつ微笑んでいた。