ワーママのアメリカと日本の子育て

弁護士の子育てサバイバル日記

一番って気持ちいい

コロナがまだまだ落ち着かないが、幼稚園の運動会は無事開催された。運動会というのも日本独特で、アメリカにはなかった。徒競走などの競技はともかく、みんな同じ振り付けで踊るなんてアメリカでは無理だろうな。。。目に浮かぶのは、ズンバのクラスで、トレーナーの振り付けを必死に真似している私の目の前で自由に踊り狂っているハーバード生。笑

 

コロナの功名というか、運動会が学年ごとの開催になったので、自分の子どもが出るプログラムばかりで息継ぎする間もなく一瞬一瞬がかなり楽しかった。子育てというのはこうも新たな興奮をもたらしてくれるのか、という感じ。鼻息が自然に荒くなる笑

 

ついこの前の盆踊り大会では、全くみんなの輪に入らず、恥ずかしがって私の足にしがみついており、最後無理矢理先生に連れて行ってもらって一曲だけ何とか踊った息子が、イキイキとおともだちと準備体操をしているだけでも感動。もう親の方をちらりとも見たりしない。みんなで同じ振り付けで踊ったり動いたりする、ということに良し悪しはあるとしても、成長を感じる。お互いに目配せしてにこっとしたりするのを見るのも微笑ましすぎる。幼稚園の組体操ってどんなもんだろうと思っていたが、身体の負担がないようなポーズで、子どもたちが号令にあわせて掛け声とともにポーズを決めるのが可愛らしかった(その掛け声がないと何の真似をしたポーズかはわからなかったけど笑)。最後に息子がピラミッドの一番上で腕をぴんとはり、ポーズを決めていたのは本当にかっこよかった(そのピラミッドも、下の子たちに全体重をかけないような陣形になっていた)。

 

息子は特にリレーを楽しみにしていた。それもそのはず、アンカーに選ばれたのだ。息子としても自分が一番足が速いという自負もあるようで(彼が負けるとしたら、ウサインボルトくらいなのだそうだ笑)、当然だと言わんばかりの顔だったが、決まった日にはすごく嬉しそうに報告してくれた。気合いの入れようも相当で、予行練習で負けてしまった時はチームで話し合いをしただけでなく(幼稚園児の話し合いってみてみたい)、真面目に走っていない子には個別に話をしておいたと言っていた。何を言ったの?と聞くと、「練習を真面目にやらないと本番もできない」と言ったそうだ。え、、、まるでどこかの指導者みたい。すごっっっ。

 

そして結果は堂々の一位!年甲斐もなく叫んで応援してしまったが、やっぱり一番って気持ちいい。あんなに頑張ってたので、一位じゃなかったらなんて声かければいいかなと考えていたが、そんなの吹き飛ばすくらい綺麗なフォームでさーーーと走っていて、オリンピック選手のように両手をあげてゴールし、ゴールテープを切った後も余韻で走りきり、まぁそれはそれはかっこよかった。

 

と、もはや完全燃焼気味の私だったが、その日の夜のお風呂場から、夫と息子の会話が聞こえてきた。

夫「運動会は終わったけど、まだまだ走りは終わらないからな」

息子「わかてるよ!小学校にも運動会あるし、運動会も終わらないよ!!」

無事終わったと思っているのは私だけで、向上心のかたまりのような夫と息子。スポーツマン!

 

よく一番じゃなくてもいいなどということもあるが、一番を目指さないと一番にはなれないし、一番にしか見れない景色があると最近思い始めてきた。職場でも昇進ルートなるものが見え始めてきていて、あんまり興味はなかったけれど、何をするにもやっぱり声の大きさが大事で、声を大きくするには、それなりの地位とそれに伴う責任が必要なのではないかと思ってきている。物理的にお腹から声を出すのも大事だけどね笑。

 

とはいえ、私が人に誇れるもの、一番だと言えるものは何かと聞かれるとぐぐぐぐぐぐぐぐ、、、、、となってしまう。息子みたいに、ボルトの次に足が速いってさらって言えたらいいんだけど(一番じゃなくてボルトの次だけどね)。

 

在宅勤務でずっと家にいると、色々と悶々としてくることもあるが、現在住んでいるアパートにはご老人が多い。中でも定期的に聞こえるちーんという音(おそらくお仏壇)、耳が遠いのか大音量で流れてくる毎朝のテレビニュース(おかげで自然に毎日ニュース把握できています笑)、時折り聞こえてくる住人同士の会話(「さっき行ったら〇〇さんいなかったからねぇ、ドアノブにねぇ、みかんかけといたよ」、、、ほっこり)のおかげで、一番とか昇進とかはともかく、とりあえず今日頑張ろうと思えるのだ。