ワーママのアメリカと日本の子育て

弁護士の子育てサバイバル日記

捻挫で大騒ぎ

資本主義のアメリカで、これは市場に任せきってしまったらだめなんじゃないかということの筆頭が、医療制度である。自分がお金を払った分しかリターンが得られない。基本的に自分で健康保険に入らないと医療を受けられず、自分が加入した保険会社と提携している病院にしか行けない。私が加入しているハーバードの健康保険の保険料はめちゃめちゃ高額で、一番リスクのなさそうな夫には違う保険に入ってもらったくらいだ。

 

ハーバードの保険はアメリカの保険の中でもカバー力(?)が強い方だが、それでもちょっと風邪をひいたくらいでは、お医者さんには診てもらえない。病院に電話すると、「安静にして、水分たくさんとって寝てください」。。。そりゃそうだ笑。

 

息子の咳がひどく、夜息子も私も眠れないので、せめて咳止めだけでも、と病院に電話すると、「6歳以下の子どもはあまり薬を飲まない方がいい。」とのこと。日本は確かにやたら薬をすぐ処方してくれる傾向があるが、にしても、夜にほとんど寝れないほど咳がひどい時くらいは、咳止め処方してくれてもいいのにな。。。眠いよーーー。

 

とはいえ、息子は特に大きな病気をすることもなく、高額の保険料だけどまぁ無駄になってよかった、と思っていた頃、大泣きで夫と公園から帰ってきた。夫とすべり台を滑っていたら、足首を夫の足とすべり台の壁の間に挟んで捻ったという。夫は大慌てで、病院に行こうという。

 

なぜか私は大丈夫だという予感がして、しばらく様子見てまだ痛そうだったら病院行こう、みたいなことを言っていた。が、大丈夫だったらそれならそれでいいから病院に行って確認したい、と夫が主張するので、結局急患で病院に行くことに。

 

ここはアメリカ。アポなしで行くと全て急患扱い。しかもこの日は、日曜日。さらに公園から帰ってきたのは夕方だったので、休日夜間急患。さらにさらにどしゃ降りの雨が。。。

 

というわけで、全ての条件が重なり、大騒ぎになった。かかりつけの病院に電話すると、もちろんやってないので、他の病院を紹介され、そこが遠いのでUberで行くと、なぜかドライバーが場所を勘違いして産婦人科の病院に到着し、「もう子ども産まれてるから!小児科だから!!」と言って、ようやく病院に到着。

 

病院に着くと、いかにも日曜夜間らしく、ゴホゴホ咳をしている子どもや、高熱でぐったりしている子どもばかりで、かえって病気になるんじゃないかとハラハラ。家族みんなでとりあえず手を消毒。

 

まずは加入している保険を確認され、1時間ほど待ってようやく体重をはかった。痛み止め打っとく?みたいな感じで軽く注射をした後、待つことさらに1時間。あれ、あんなに薬は処方しないと言われたのに、こんなカジュアルに痛み止めは打つんですか。。。そして担当の医者と話をしてレントゲンとることになり、さらに1時間。レントゲンの結果が出るまでまた1時間。

 

結果、異常なし。

 

だよねーーー。笑

 

4歳児が黙って大人しく4時間も待っているわけもなく、ただ本人は痛い痛いと主張しているのでそんなに動くわけにもいかず、大変大変疲れる待ち時間だった。そして、何なら期末試験1週間前だったんですけども笑

 

捻挫って、見た目じゃわからないし、本当に痛いのか、ちょっと痛いのを大げさに痛い振りをして抱っこしてもらいたいだけなのか、全然わからない。レントゲンでわかるのは骨折だけなので、こう捻挫みたいなありふれた症状でも、まだ今の技術じゃ特定できないのだなぁ、人間の身体ってまだわからないことだらけなんだなぁ、ともはや人間の神秘に思いを馳せていた笑。

 

とにかく無事でよかったと帰宅し、どっと疲れた私は試験勉強を再開する間もなく寝た。翌日、息子はプリスクールに行ったものの、「足が痛い。」と1時間程度で早退したため、翌日もあまり勉強できず。とはいえ、プリスクールを早退するほど本当に結構痛かったんだな、と小さい体で頑張っている息子が愛おしくなり、ただただぎゅっと抱きしめた。