ワーママのアメリカと日本の子育て

弁護士の子育てサバイバル日記

シカゴの寒くて長い冬

シカゴは寒い、とよく言うけれど、本当に寒い笑。もっとも、慣れというのは恐ろしいもので、12月になるともうちょっとしたマイナスぐらいじゃ何も感じず、気温が0度くらいだと「今日はあったかいな」と思うようになった。。。

 

寒いならお金で解決すればいいという資本主義社会のアメリカ。例えば車なんかを買うと、ハンドルにウォーマーを追加でつけることができ、指先までじんわりあたたかい手で運転することができる。中でも「princess package」と呼ばれるオプションプランには、座席の首があたるところから温風が出て、まるで中世の女王様の襟巻きのようにドライバーの首をあたためる、というオプションが含まれている。こうやってアメリカのお金持ちはどんどんオプションを追加し、「車が快適すぎて出たくない」などとのたまうのだ。

 

が、シカゴ出身の人たちは、やはり遺伝子的に寒さの耐性が強い気がする。息子の通うプリスクールでも、お友だちのコートは驚くほど薄かったりする。シカゴ出身の弁護士は、「みんな寒い寒いって言うけど、正直ピンとこない」なんて本気で言ってたりする。いや寒いでしょ。今日だってマイナス10度ですよ。

 

ついでにwindy cityと言われるだけあって、ビル風なのかミシガン湖からくる風なのか、とにかく風が強い。私の携帯には「RealFeel」という機能があって、体感温度を表示してくれるのだが、ほらマイナス20度。ちーーーん。

 

それでもHoliday Seasonということで、Holiday Trainという特別列車が走っており、サンタさんがトナカイのひくソリに乗って電車をひっぱているのだが、もちろんそれは車両の外側に備え付けられていて、ということは完全に外。体感マイナス20度の中を電車の速さで駆け巡るサンタさん役の人、まじすごい。コスチュームも特別分厚いわけでも、ダウンコートみたいになっているわけでもない。みんな気軽に写メとっているけれど、このことに気付いていますか。。。廃れた遊園地で流れていそうなクリスマスソングを背景に、マイクを持ってDJみたいに乗客に明るく挨拶しているサンタさん。私はあなたを、心から尊敬します。。。。

 

寒すぎて涙が出てくるので、どんよりとした曇り空でもサングラスをかけ(あぁスカッと晴れた空が恋しい)、ニット帽は耳が隠れるように深くかぶり(髪の毛ぐちゃぐちゃになるとか思っていた頃はまだ若かった)、マフラーで首だけでなく鼻まで覆って(そうしないと真っ赤なお鼻のトナカイさん)、最後にダウンコートのフードをかぶる。これがシカゴ出身でない人のシカゴスタイル。

 

家の中とか建物の中はあったかいから平気だよ!とアドバイスしてくれた先人たちよ、、、息子の送り迎えで外出ます。職場行くのに外出ます。バス乗るのにバス停で待ちます。バスは時間どおりに来ません。電車も時間どおりにきません。えぇ、建物に入れればあたたかいです。でも、結構外出るんです。。。動いていればまだましですが、動かないでじっと、あと1分で来るという表示のバスを10分待っている時の絶望感をご存知でしたか。。。

 

そして、この寒すぎる冬は、5月まで続くそうです。長いです。。。

 

先日、Japan America Society of Chicagoの集まりに出たとき、領事が「Jackson Parkに桜を咲かせよう」と、ワシントンDCを超える観光名所を作りたいと意気込んでおり、「シカゴじゃ寒すぎて桜咲かないよね」とシニカルな私に、同僚が「6月待てば咲く!」と笑っていた。確かにかえって咲く時期がずれて本当にいい観光名所になるのかも。でも6月まで待たないと、春がきた!って実感できないのね…(笑)