ワーママのアメリカと日本の子育て

弁護士の子育てサバイバル日記

Work Life Synergy

アメリカでも日本でも、Work Life Balanceというフレーズをよく聞くけれど、私はあまりこの言葉が好きではない。なんだか、workとlifeがトレードオフの関係にあるみたいに聞こえるからだ。

 

特に仕事と子育てと「両立」しているママさんたちは、自分のキャリアとのトレードオフに敏感だ。確かに、生物学的に女性しか出産できないので、出産の前後は仕事休まないといけないし、パパから母乳は出てこないし、無事保育園が見つかって復職しても働ける時間には制限がある。

 

どうしても大変なことばかりに目がいってしまって、今後のキャリアが真っ暗になったり、そこまでいかなくても迷うことなんてしょっちゅう。そうすると、いやそんなマイナスばかりじゃない、子どものお陰で世界が広がった、こんないいことがあった、と時には躍起になって、トレードオフがバランスよく成立するように、子育てのメリットをリストアップすることもある。

 

私は今、休職して3月でも大雪のハーバードにはるばる留学しているが、この休職をマイナスに考える人は少ない。むしろ「キャリアアップ」と捉える人の方が多い気がする。なぜ留学を理由とした休職はキャリアアップで、出産を理由とした休職はキャリアにマイナスなのだろうか。

 

どちらも私にとって、今までにない新しい価値観を教えてくれる、大切な人生経験だ。狭い意味のキャリア(仕事)じゃなくて、もっと視野を広げて、人生のキャリア(人生経験)と考えた方がいいんじゃないかなぁ。。。

 

そう夫に話すと、私がハーバードで勉強するために休職し専業主夫となって支えてくれる大大大決心をしてくれた彼は、「まだキャリアの軸で考えてるから他の人と一緒じゃん。」と仰った。。。。確かに!!

 

なんだかんだいって、私もキャリアにプラスかどうか、っていう価値観から抜け出せていなかった。まぁ私の場合、あと少なくとも30年は働かなきゃいけないと思うと、育休でも留学でも、全く休むことに躊躇はなかった。まだまだこれからだし、という思いもあって、あまり焦りは感じなかった。

 

私の一段階先を走っていらっしゃる夫のモットーは、「Work Life Synergy」。Workも大事、Lifeも大事。WorkでいいことがあるとLifeでもいいことがある。Lifeが楽しいとWorkも楽しい。だから、Balanceじゃなくて、Synergyなんだと。。。あぁ!!なるほど!!!

 

と同時に思ったのは、あれ、Lifeってなんだったっけ、ということ。「仕事と子育てとの両立」とよくいわれるが、本当はそれだけじゃなくって、自分の趣味とかやりたいことの時間もあるはずだ。Work Life Synergyの「Life」は、「子育て」じゃなくって、もっと広い意味なんじゃないかな、と。特に女性は、「Life=子育て」って、なんか気付かないうちに狭めちゃってるんじゃないかな、と。

 

そう思うのは、夫が、日本にいる頃から仕事と子育てだけでなく、驚く手法で(以下参照)バスケの時間を確保し、バスケした日の夜は必ず皿洗いを「喜んで」(これポイント!)してくれていたからかもしれない。まぁ最初は、バスケする暇あるならもっと家事してほしいと思ってたけど。職場でイクメンキャラを確立し、子どもをお風呂に入れるために家に帰るふりしてバスケ行ってたとか、驚きだけど。笑

 

「仕事と子育ての両立」から「Work Life Synergy」に考え方をシフトできたら、もっと楽しくなる気がする。トレードオフに肩肘張る必要もないし、子育てだけに世界を狭める必要もない。

 

標語もできたし、入閣して働き方改革大臣になるべし!と夫に言っても全く彼には響かず(そりゃそうか)、じゃぁブログでも書いてみたら、と言ったら「面倒だ」という。ブログ名だけ決めようよ、と食い下がると、「Work Life Synergy ~働かないという選択肢~」とのたまわった。ちょっと、来年は働いて稼いでよーーー!笑