ワーママのアメリカと日本の子育て

弁護士の子育てサバイバル日記

アクシデントだらけのPlay date

ロースクールの同級生の子どもが、たまたま我が家を入れて3家族、同じ保育園に通っていた。しかも3人とも男の子で4-5歳。ということで笑、みんなでイチゴ狩りに行くことになった。

 

3家族それぞれ車で現地集合ということになったのだが、我が家のみマイカーがない。なお、他の2家族はシンガポール人と韓国人なのだが、マサチューセッツ州では、滞在期間1年以内であれば、シンガポールは英語圏なのでシンガポールの運転免許証が使え、韓国人は韓国とマサチューセッツ州との間の協定により、韓国の運転免許証が使える。日本は英語圏でもないしマサチューセッツ州との協定もないので、国際免許証が必須である。現地の運転免許証の取得も試みたのだが、ビザの期間が一年以上という要件があり、ロースクールは実は9ヵ月しかないので要件を満たさない。頑張れ日本。

 

ということで、旅行者も利用できるzipcarで車を借りることにした。 これはカーシェアリングサービスで、一時間単位で車を借りることができ、人件費分安いレンタカーといったイメージだ。ビジネススクール的な分析をすると、車のオーナー(所有権者)とユーザー(利用者)を分離して、時間を1時間単位に分割して割り当てる、といったところだろうか。

 

私は学割を最大限利用して年会費を15ドルに押さえられているので、かなりお得だ。あと、レンタカーと違ってガソリン代込みなのも利用しやすい。しかも寮の駐車場にパーキングスペースがあり、家から徒歩30秒なので、もはやマイカーのようだ。

 

と、すごく気に入っていたのだが、このイチゴ狩りの日。いつもの場所に予約していた車がない。何度見ても何もない。夫はもはや近くの路駐の車までチェックし始めた。が、あるわけない。そこでカスタマーサービスに電話したところ、朝早いからか何なのか、全然つながらずやたら明るい音楽だけが流れ続ける。

 

これはやばい、ということで友人に連絡したところ、韓国人の方はもう高速にのってしまっていたのだが、シンガポール人の家族が迎えに来てくれるという。とりあえずほっとしつつ、zipcarに電話し続け、事情を説明して予約をキャンセル。

 

シンガポール人一家は元々4人なので、3人の我が家を押し込むべく、ぎゅうぎゅうに座ってスペースを空けてくれていた。感謝しつつ乗り込むと、今度は子どもたちが暑いだの遠すぎるだのぶーぶー文句を言い始め、だましだましイチゴ狩りの農園へ。友人はマチュピチュに旅行に行ったときの話をしてくれ、「いくらアメリカからの方が近くても、子どもが小学生になるまで待った方がいい。子どもが小さいと、大変さとしてはシンガポールからペルーに行くのと変わらない。やっと到着しても子どもは遺跡に全く興味ない(笑)」と言っていた。だよねーーー。

 

イチゴ狩りはさすがアメリカンな感じでかなり開放的。ビニールハウスなんてない。どーーんと青空の下イチゴ畑が広がる。イチゴも思い思いに転がっており、無残に踏まれまくっている。受付で小さな箱をもらい、あとはご自由にとのこと。ワイルド。

 

いざ!ということで、それぞれイチゴ狩りを開始。我が家の怪獣さんはむしゃむしゃ食べまくり、口の周りも手も洋服も真っ赤。サングラスでカッコつけながら、「yummy!」とご機嫌だ。他方、韓国人ファミリーは腐ってないかとか、色がちゃんと赤いかなどよく吟味してからイチゴを摘んでいる。シンガポール人ファミリーに至っては「農薬がついてるから、そのまま食べちゃだめ。」としつけ、水のペットボトルを持参してイチゴを洗っていた。Oh my...(笑)

 

その後ランチをしようということになり、それぞれ車へ。農園から5分ほど行ったところで、シンガポール人パパが運転していた車から、漫画のように「ドン」と何か落ちる音がして、文字どおりびくとも動かなくなった。もちろん道路の真ん中で。後ろの車がクラクションを鳴らす。窓から顔を出して大声で「車が壊れたっぽい」と説明する。

 

とりあえず危険なので、車から降りて道路の端に車をマッチョな父たちが押して寄せる。子どもたちは道路脇のちょっとした芝生とそこにあった大きな岩で、きゃっきゃと遊んでいる。なんとこの車、このイチゴ狩りの翌日にディーラーに売却予定だったという。あと1日もてばおさらばだったのに、ついてない。

 

シンガポールパパが保険会社に連絡したりしている間、シンガポール人の友人(母)は冷静に韓国人の友人に連絡し、「車が壊れた。ランチにはUberで行くしかないが1台だと足りないので、迎えにきてほしい」。

 

韓国人ファミリーが迎えにきてくれ、そこに私の夫と息子を押し込み、残りはUberに。Uberの運転手さんはとても親切で、「Engineeringを専攻していた」と言ってびくともしない車を見てくれたのだが、結局全く原因がわからないという。ということで、やはり保険会社の到着を待つしかなさそうだった。

 

が、さすが我が友人。「みんなで待ってても仕方ないから、先にランチ行きましょう。」と、夫を一人残してさっさとUberに乗り込んだ。いや、確かにそうだけど、もうちょっと一緒にいなくていいのかな、というかさすがに彼一人を残していくのは心苦しいのですが、、、

 

まぁそんなこんなでシンガポールパパ抜きでランチ。ウニとイクラがのったお蕎麦を堪能。ボストンでこのレベルはかなり高い方だ。シンガポール人の友人に今の状況はどうか聞くと、「代車の関係で今からニューハンプシャー行くみたいね、ははーー」と笑っている。母強し。いやいやそういう問題じゃないか。あの車、あと1日使えれば問題なかったのに本当についてないというか、かわいそうだ。。。大変だろうなぁ、お昼も食べないできっとおなか空いているだろうなぁ、、、

 

なお、韓国人の友人に夫と息子を乗せてくれてありがとうと言うと、「僕の運転上手すぎたみたいで爆睡してたよ、息子さんじゃなく、旦那さんがね」と笑っていた。息子は珍しさからかキョロキョロしていたようだ。というか、この状況下でリラックスしすぎな我が夫、、、

 

最後はUberで帰路に着くと、zipcarからレンタル代の請求書メールが届く。あぁそうだった、そもそもzipcarから今日のトラブルは始まったのだった。クレームの電話を入れ、請求を撤回してもらう。

 

イチゴはあまりよく見ないで摘んだからか玉石混淆で、結局全部イチゴジャムにした。息子はフォークでイチゴを潰すことを早々に諦め、「smash!」と両手でぐちゃぐちゃに。まぁ火を通せばいいでしょ、的な感じでやり過ごす。

 

やれやれ、何事も経験だとはいえ、すごい一日だった。